はがき効果で低学年も届けやすく 昨年度「せたホッと」に相談300件 6月から世田谷区立小に常設

2024-08-27     HaiPress

小学校低学年の利用率が高い「せたホッと」の専用はがき。裏面に悩みを書き、折って見えないようにして送る(いずれも世田谷区提供)

東京都世田谷区と教育委員会が共同で設置する、子どもの人権擁護機関「せたがやホッと子どもサポート(せたホッと)」に昨年度、新たに300件の相談が寄せられ、このうち子どもからの相談が203件(67・7%)を占めた。区は、2021年度から配布を始めた専用はがきの効果が大きいとして、6月から区立小学校に常時置くようにした。(奥野斐)

せたホッとは、子どもの人権擁護と救済のため、13年度に設置。原則、区内在住や在勤、区内の学校などに通う18歳未満の子どもの権利侵害に関することが対象で、子どもや保護者らから電話、メール、はがきで相談を受け付けている。区によると、同様の機関を設けているのは全国で約50、都内でも十数の自治体にとどまるという。

区がまとめた昨年度の活動報告書によると、相談の内容別では「対人関係の悩み」が設置2年目の14年度から最も多く、昨年度は81件(27・0%)だった。「いじめ」が49件(16・3%)、「学校・教職員などの対応」が43件(14・3%)、「家庭・家族の悩み」が29件(9・7%)と続く。

「せたホッと」のマスコットキャラクター「なちゅ」

せたホッとでは、弁護士や大学教授の「子どもサポート委員」3人と、相談・調査専門員5人が助言や支援を行う。必要に応じて学校や家庭と連絡を取り、調査や環境調整をする。昨年度は、新規と継続で計399件の相談に対応し、関係機関とのやりとりなどを含む総活動回数は過去最多の3211回に上った。

保坂展人区長は記者会見で「スマートフォンを持っていない小学1・2年生には、はがきに書いて届けられるのは大変効果的だったようだ。何かあったら『せたホッと』というのがだいぶ浸透してきた」と話した。


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