「業務効率化」のはずが…政治主導のデジタル改革で苦しむ自治体 「システム標準化」迷走の行方

2026-06-16     HaiPress

政治主導の「期限ありき」で始まったデジタル改革が、自治体を苦しめている。全国の自治体が担う戸籍や税など20の基幹業務を巡り、バラバラだった情報システムの仕様を国が統一する「標準化」だ。業務の効率化によって行政サービスの維持、向上を狙うが、現場からはむしろ「負担増」との声も。ボタンの掛け違いはなぜ起きたのか。(押川恵理子)

◆性急な期限膨大な作業量「無理筋」

「標準化」はデジタル庁の創設を指示した菅政権(2020年9月〜2021年10月)の肝いりで、過去最大級のデジタル改革だ。

2020年9月、衆院本会議で首相に指名され立ち上がる自民党の菅義偉総裁

地方公務員は1994年の328万人をピークに減り、現在は281万人ほどで推移。団塊ジュニアの世代が65歳以上となる2040年には働き手不足がより深刻となる。全国共通の情報システムにすれば、自治体がシステム改修のたびに個別対応する負担が減る。加えて、政府が整えるインターネット上の基盤(ガバメントクラウド)にそのシステムを移すことで自前のサーバーやデータセンターを用意せずに済む。

2022年10月、政府は標準化の期限を2025年度末と定めた。急ピッチで進めた背景には、新型コロナウイルス禍の...

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