コウノトリ(こうのとりの里 千葉県野田市) 優雅に舞う姿 夢見て放鳥 繁殖へ試行錯誤

2026-01-09     HaiPress

<2026 飼育員の推し!>=⑦

2025年の漢字が「熊」だったように、人間と動物の関係を考えざるを得なかった昨年。今年こそは、穏やかな心で動物たちの姿に癒やされるときを過ごしたい。首都圏各地の動物園・飼育施設で、飼育員が「イチ推し」する動物が登場し、皆さんをお招きします。

◇◇

餌を食べるコウノトリたち=いずれも千葉県野田市のこうのとりの里で

片足で巣台に立ち、休んでいた2羽が突如、仁王立ちになって身構える。ケージに入った主任飼育員の森本直樹さん(38)は、気配を消してバケツのアジやドジョウなどを素早く餌場に空ける。森本さんがケージの外に出ると、2羽は長いくちばしを器用に操って餌をついばんでいく。ほのぼのした触れ合いを期待すると肩透かしを食う。

森本さんは「コウノトリは基本、人に懐く鳥ではありません。2メートルより近づくと逃げます。長年、一緒にいても警戒する子はいます」と話す。

千葉県野田市の「こうのとりの里」。市は国の特別天然記念物コウノトリが舞う里づくりを掲げ、2012年12月、東京都立多摩動物公園(日野市)からコウくん(雄、現在20歳)、コウちゃん(雌、同30歳)のペアを譲り受け、飼育を始めた。市から飼育を委託された「野田自然共生ファーム」の森本さんたちは、獣医師や県外の飼育施設の先達に教えを請い、試行錯誤を繰り返してきた。

東京都昭島市出身の森本さんは大学卒業後、動物の看護師として埼玉、岐阜県、京都府の動物病院や施設に勤務。鳥などの野生動物の保護に当たった。15年からこうのとりの里で働き、東日本初の放鳥を任された。「ちゃんと餌が捕れるだろうか」。同年7月に幼鳥がケージから飛び立つと、休日は発信機の電波を追...

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